EBMとCAM
「根拠に基づいた医療EBM」に対し、経験的医療、代替療法をcomprehensive alternative medicine CAMと言う。最近、両者を相対する医療としてとらえるのではなく、一つの概念でまとめようという動きがある。すなわち「統合医療」という考え方である。

その背景にあるものはなんだろう?
いわゆる西洋医学と呼ばれる「現代医療」が、EBMでがんじがらめにしてしまったために、個々の患者のもつ多様性まで無視しかねない状況がおきているからではないか。例えばガイドラインだけで画一的に治療していないだろうか。検査所見だけをみて治療してないだろうか。病気の奥にあるものを見過ごして、上っ面だけの診断と治療をしていないだろうか。その反動が患者さんを経験医学の代表とされる東洋医学に押しやっているのではないか。
さらに代替療法が無視できないほど医療費を必要としている事実もある。実際、どれだけのお金が使われているのだろうか。我が国では正式な調査はされていないと思う。いわゆるサプリメントなどを含めると、相当な額になるであろう。そして詐欺まがいのことも後を絶たない。
これはある意味で医学に「価値観の多様性」を取り入れようという動きでもあろう。画一的ガイドライン医療に対し、個々の患者の特性に応じたオーダーメイド医療の流れに乗った方向性とも言える。
個々の患者に「何が正しくて何が間違っているか」ということは、EBM的手法のみで決められるとは到底思えない。
それにしても人間は「不老不死」という最高の欲望を達成するためにどこまで突っ走るのだろうか。これだけ高齢化社会の問題点、矛盾点を抱えた日本の将来を考えた時に、この欲望の末恐ろしさにおののくのはボクだけだろうか?
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