開業三年目の秋
早いもので後楽の地で開業して三年目の秋を迎えた。
我ながらよく挫けずに働いてきたと思う。これもひとえに応援して下さった多くの方たちのお陰であり、なにはさておきボクの診療を信じてついてきて下さった患者さんたちのお陰である。
 
勤務医の頃は、開業医の生活は単調なんだろうなぁと思っていた。しかし実際に自分で始めて見ると、思っていたよりも変化に富んでいることに気付いた。慢性疾患の患者さんとのつきあい方は三分診療では成り立たないというのがわかった。
電子カルテと連動させたゼンリンの住宅地図を見ながら患者さんがどのような環境で住んでいるかを話したり、家族構成がどうなっているかを聞いたり、生れはどこかを聞いたり、それはそれはたくさんの話題がある。
 
「お変わりありませんね」
「いつもと同じ薬を出しておきますね」
「じゃ、お大事に」
これは以前の三分診療の会話(医者の一方的会話であるが・・・)。
「そう、ご長男はまだお嫁さんもらってないんですか」
「あら、ボクと同じ新潟生れなんですか」
「お家から駅までのこのところは坂になってるんですね、発作が起きるわけだ」
これはボクのクリニックでの普通の会話。
 
ボクは今の診療スタイルを今後も続けたいと考えている。
患者さんの満足度、納得度が高い診療を続けていくこと、この二年間、試行錯誤で続けてきた理想の開業生活をさらに高めていくことこそ三年目の秋の決意である。
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