ウニ好きとねぶた祭り
ボクが学生の頃には休暇を利用して先輩のいる病院で実習をする習慣があった。
最終学年の夏休みは気のあった仲間三人で、八戸赤十字病院の先輩を頼って実習させていただくことにした。
病院の地下室に患者さん用のベッドを三台並べてもらってそこで寝泊まりした。
実習は内科外来で予診(新患さんにどんな症状なのかなどを尋ねる)をとることから始めた。八戸のじいさん、ばあさんたちは遠慮なく地元弁でまくし立てる。ほとんど何を言っているかわからない状況で問診をする。まるで異国に行っているような感覚であった。
 
ある日の夜、消化器内科のS部長先生に種差海岸に連れて行って頂いた。ここで食べたウニ尽くしの料理の味は忘れられない。その後のウニ好きはこの時の感動からである(それまでは田舎の海で見るだけで食する習慣はなかった)。
また消化器内科のM先生の彼女「早苗さん」が運転するセリカXXに乗せてもらって、奥入瀬から十和田湖へのドライブも忘れられない。これほど上手い運転をする女性ドライバーに乗せてもらったのは後にも先にもない。
 
その実習期間中に青森ねぶた祭りが開かれた。夕方に東北本線に乗って青森まででかけ、祭りを見学した。ねぶたの壮大さも驚きだったが、ハネトと呼ばれる踊り子達が飛び跳ねて踊る姿は、それまで盆踊りしか見たことのないボクには驚きだった。東北人の秘めたエネルギーを感じさせられたことは忘れもしない。
実習を終えて先輩のK副院長先生からいくらかのご褒美を頂いたボクらは、今はなき青函連絡船に乗って函館に渡った。満天の星空を見上げながら「津軽海峡冬景色」を口ずさんだのである。
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