未発表原稿
毎週一本は書いていたコラムが更新されなかったので、この「院長コラム」を楽しみにしておられる方には申し訳ないことをした。そのわけはここのところずっとある原稿を書いていたからである。
 
以前、心臓移植を望んだある患者さんの死について書いた原稿を文藝春秋に発表したことがある。あれから世間に向けた原稿を発表してこなかった。
しかし開業して三年目に入り、どうしても医師会のことを書きたいと思ってその準備をしていた。できればこの4月に行われる日本医師会の会長選挙前に発表しようと考えていた。
今の医師会は旧態依然とした組織であり、あいかわらず「欲張り村の村長さん」の集合体である。政府が悪い、厚労省官僚が悪い、メディアが悪いと叫んでみても、まったく自らを変えていこうとすらしない。こんな組織の問題点を世間に知ってもらうには、やはり医者自身が告発しなければならないだろうと思った。医師会の中にいて医師会を見た医者が書かなければならないだろうと考えた。そしてかなりの量の原稿を書き上げた。
 
しかし、世に公表することは見送った。
その理由はいくつかあるが、実名で発表するには問題がありすぎると考えたからである。偽名、匿名ではやはり告発の意義は薄れてしまう。
ボクがこの問題に取り組むきっかけとなったある文章は、ネットでみることができる。Googleで「未来医師会」と入れて検索するとわかる。これは非常に建設的な意見の集約である。こんなに熱意を持ってまとめられたものが、日の目を見ない日本医師会の体質こそが問題ではないだろうか。
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