腱鞘炎
今年の4月初旬の土曜日、念願かなってやっと川田太三氏と一緒にラウンドすることができた。
彼は5ホール目のティーショットを終えた時に突然語りかけてきた。
「オオタキさん、あと2〜30ヤードは飛ばしたいでしょ」
その日のラウンドが終わった後、練習場で彼の特訓を受けた。
 
そもそもボクのスイングは若い頃の中嶋常幸のスイングを真似たものであり、強かった頃の岡本綾子や尾崎直道のスイングであった。
「オオタキさんは大学ゴルフ部の出身ですか?」
とよく聞かれる。田舎の駅弁大学にはゴルフ部があったとは思えない。というか学生時代は学費稼ぎのバイトで忙しかったこともあって部活には所属していなかった。
というわけでゴルフに興味を持ったのは医者になってからである。
最初に習ったレッスンプロはとても熱心な人であった。当時はまだ出始めの大きなビデオカメラを肩に担いでラウンドレッスンをしてくれた。その時の練習成果が今のスイングの基本になっている。始めて三年目の頃は、仕事の合間に暇を見ては練習場で球を打った。
ゴルフシーズンの短い雪国では冬場の練習が鍵になる。インドア練習場でどれだけ打ち込むかが、春先のシーズン開幕に合わせるキーになる。その意味では勤務医という職業はなかなか難しい。
 
川田氏はボクのスイングをみて、これまでと全く逆のセットアップをするように教えてくれた。知らず知らずに理想と思っていたスイングから外れていたのである。
「Simple is best」がスイングの基本であり、美しいスイングだと思っていた。それがいつの間にか変な癖がついて、simpleでなくなっていたのである。このことは非常に衝撃的であった。ボクにとっては革命的なアドバイスであった。
アプローチイップスをほぼ克服したボクにまた課題ができた。アイアンのシャフトを約20年ぶりにスチールに変え、新スイングを身につけるべく練習し始めた。
そのためか右手の指の腱鞘炎になってしまった。こんなことはゴルフ歴27年で初めての出来事である。
診察室のマウスを握っても痛みが走る。鎮痛剤入り湿布をしながらマウスを握る。
患者さんは「あら、先生、ゴルフのしすぎですね」とからかう。
 
去年は倶楽部選手権の予選を初めてクオリファイできた。今年は一回戦ボーイとならないよう、はやく炎症が治まってこの夏の猛練習でニュースイングを完成させよう。
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