それにしても東京の街には虫がいない。めったに蚊には刺されないし、なんだかゴキブリすら見なくなったなぁ。
 
義父の法事のついでに田舎の両親に会ってきた。田舎で驚くのは虫の多さだ。蚊取り線香がないとあちこち刺されてしまう。アブや蜘蛛はもちろんのこと、トンボ、蝉、クワガタなどたくさん見かけた(とはいっても子供の頃の方がもっとたくさんいたはずだ)。海風が心地よい部屋では扇風機はあってもクーラーはいらない。風を入れるためには虫除けの網戸が必須である。それでも蛍光灯の灯りを目指して限りない虫たちが飛んでくる。
 
ヒートアイランド現象という言葉を良く聞くようになった。都市部の気温が周辺部より高くなる現象のことである。その原因は「アスファルト、ビル群、人、緑」がキーワードである。アスファルトで塗り固められた街が熱を生み、高いビル群が風の流れを変え、多くの人と車がエネルギーを排出し、森や木々の減少が自然の解熱システムを破壊した。
つまり人が便利さを追求することがこの現象を生んできたことになる。
いずれ地球温暖化が北極南極の氷を溶かし、海水面を上昇させることは間違いない。島国日本は国土の大半を失うことになろう。数百年後は富士山やアルプスの山々だけが海面上に顔を出し、その周辺にわずかに暮らすハワイならぬ日本諸島がその姿になるに違いない。
 
東京は虫も住めない街になった。そこで暮らすわれわれはいつか此処に住めなくなるはずだ。
その前に田舎に帰ろうと思う。
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