四年目の秋
この11月1日が開院記念日である。早いもので三年経った。
新しい試みで始めた専門外来だが、果たして成功しているのだろうか。
幸い順調に患者数は伸びている。三年で一日三十名を目標にしてきたが、それもなんとか達成できるまでになった。
 
今、勤務医と開業医の差がいろいろと問いただされている。勤務医にとって外来業務はただただ辛い。多くの患者さんを短時間に「さばいて」、終わった後は入院患者を診て検査をして、そのあげく当直業務がある。時間外労働は文句言わずにするのが当然のごとく扱われてきたし、実際ボランティア精神でこなしてきた。
その経験から病院勤務医の外来負担をとってあげるには、開業医が専門性を持って患者さんを診ることができればよいだろうと考えた。ある程度のレベルを維持すれば病院勤務医と同等の立場で接することが可能だと思う。
問題は病院の先生方からどうやって信頼を得るかだ。
患者の立場に立ってみると、ビル診開業医は夜間不在になる。心臓病患者は夜間に具合が悪くなる事が頻繁である。だからビル診開業医では対応できない。特に榊原記念病院ではどんな電話相談も必ず当直医が対応していた。病診連携を充分に発揮できなければ心臓専門外来は務まらない。
 
大学病院を始めとして大病院の外来処方箋は3ヶ月分の処方を出すところがほとんどである。つい数年前までは二週間以上の処方箋を出すことすら制限していたのに。これは外来患者数を調整する目的が主だと思われる。三ヶ月間患者の顔を見ないのである。ある意味でこれは無責任極まりないことである。
一方でかなりの開業医はまだ二週間投与を原則としている。これは月に二回指導管理料を算定できるということの名残だと思われる。
この差はどうみても不思議な現象だといえる。この差を埋めるのが病診連携だと思うのだが・・・
 
元気に通っていた患者さんたちが少しずつ老齢化し、地元の病院で手術を受けたり、緊急でお世話になったりするケースが多くなってきた。それはそれで良いが、地元の先生方はボクがどのような専門外来をしているかをご存じない。だからなのだろうか、「病院外来で加療させていただきます」との返事がくる。これではせっかくの思いやりも無駄になってしまう。
勤務医は病院の外来業務で疲弊しなくてすむように、そしてもっと病棟や救急業務に専念できるようにして欲しい。そのためにどんどん逆紹介して欲しいと思う。
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